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2024.07.29
一学期の研究授業の紹介をします。
今年度の研究では、自ら課題を設定し、自然の事物・現象について捉え直す子供を目指します。自らの課題を解決した子供は、自然の事物・現象の性質や働き、規則性について新たな認識を得たり、認識を強化したりして捉え直していくことができるのです。
そこで、単元末に探究の場を設定します。実験に使えそうな物を提示し、使い方を問うことで、探究に値する課題を子供が自ら設定できるようにします。実験に使えそうな物とはその単元の中で実際に使った物と、単元の学習の中で蓄積してきた疑問やもっと調べてみたいことを解決するために使えそうな物です。すると子供は、探究に値する課題を見いだし自分の課題として設定することができるのです。
子供が探究したいと考えた課題は主に下の通りです。
①水鉄砲に他の液体を入れて飛ばしたい。
②筒の中の液体を水以外に変えてスポンジの玉を飛ばしたい。
③空気鉄砲のスポンジの玉をより遠くまで飛ばすにはどうすればよいか。
④いろいろな液体を注射器に入れて圧すとどうなるか。
子供たちは実験道具を見たり、今まで行った実験を思い出したりすることで自分の課題を設定して探究していました。
空気鉄砲のスポンジの玉をより遠くまで飛ばすにはどうすればよいかを考えた子供の学習の様子を紹介します。
子供は班のメンバーで交流しながら下のように記述しました。
課題:今までよりも、もっと遠くに玉を飛ばすことができるのか。
予想:できる。
理由:筒を長くすれば、中の空気の量が変わるので遠くに飛ぶかもしれないから。
実験方法:筒の数を増やして、つなげて遠くに飛ぶか確かめる。
必要な物:圧し棒、筒、スポンジ、メジャー
同じような課題の子供たちで集まり、協力して実験をしました。
子供は下のように結果と分かったことをまとめました。
結果:筒1つ3m95cm
筒2つ4m29cm
筒3つ5m13cm ※ 実験の動画や写真も記録
分かったこと・振り返り:筒の数を増やして長くつなげるほど遠くに飛ぶ。
「 筒の数を増やして長くつなげるほど遠くに飛ぶ。」という記述からは、空気の量が増えると元に戻ろうとする力が大きくなるから玉が遠くに飛ぶという、空気についての新たな認識を得たと考えられます。