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2019.08.03
指定研究授業で,6年「てこの規則性」の単元を行いました。
はさみの先の方へいくと切りにくくなっていく理由を実験用てこでの実験を通して考えるという内容でした。
そのために,単元内の学習の順序を入れ替えました。教科書は,力点や作用点の支点からの距離を変え,重いものをより小さな力で持ち上げる方法を調べる→てこがつり合うときのきまりを調べる,です。本実践では,実験用てこの使い方に慣れてもらうために,つり合うときのきまりを調べる学習を先に行いました。この学習で子どもたちは,実験用てこをつり合わせることで,必要な力や重さが分かることを見いだしました。
本時では,まず,はさみで厚紙(A3コピー用紙を4回折ったもの)を子どもに切らせました。すると子どもは,次第に切りにくくなっていくことを感じ,なぜ先の方へいくと切りにくくなっていくのかという問いをもちました。
そのような子どもたちに,実験用てこを与えました。ちなみに,はさみの刃と実験用てこに目盛りを付け,おもりはスライドできるようにしました。また,実験用てこに長方形の厚紙を貼り,見た目をはさみに近付けました。そして,「実験用てこがつり合ったら,はさみでは紙が切れている」状態であることを確認しました。
この実験では,はさみで紙を切る場所が次第に支点から離れることから,実験用てこの作用点の位置を動かします。逆に,はさみの持ち手はいつも同じことから,実験用てこの力点の位置は動かしません。一方で,はさみの刃に直接力を加えているわけではないので,作用点のおもりは増やしません。逆に,紙を切るときに手の力加減は変わるため,実験用てこのおもりは増やします。このように制御する条件を確かめた後,実験を始めました。
子どもたちは,はさみの動きと実験用てこの動きを比べながら,先の方へいくと切りにくくなっていく理由を議論していきました。