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2021.10.15
1年生「かぼちゃのつる」(内容項目:節度,節制)の実践を行いました。
子供たちは,わがままはよくないということは知っています。しかし,家族などの大人に「わがままはよくない」と教えられることが多く,「なぜよくないのか」などと深く考える経験が少ないため観念的な理解に留まっている状態だと考えます。
そこで,子供がわがままについて自分や他者に及ぼす影響などを深く考え,役割演技を通して道徳的価値について実感を伴って理解できるようにしたいと考え,授業を構想しました。
まず,教材を再現構成法で読み聞かせた後,自分がかぼちゃだったらこの後どうするかを問うて,ネームプレートで立場を示すように指示しました。
かぼちゃさんのつるの伸ばし方について,「伸ばしたい気持ちは分かるけれど,伸ばし方はよくない」という思いを共有し,「かぼちゃさんのようにつるを伸ばすのは,どうしてよくないのかな」と課題を設定しました。
次に,課題についてグループで考えを話し合う場を設定しました。
各グループで自分の考えを書きながら話し合うようにしました。
「みんなが通る道なのに,じゃまになる」「すいかさんが困ってしまう」「みつばちさんやちょうちょさんも困る」などと,様々な立場から考える姿が見られました。
そのような子供たちの考えを見取り,全体で共有しました。
その後,役割演技の場を設定しました。
本時における役割演技は,はじめに教師がかぼちゃ役,代表の子供がすいか役となり,教材の場面を演じました。次に,子供がかぼちゃ役,教師がすいか役となり,子供が考えた行為を演じました。二つの演技を比較させ,それぞれの行為は見ていてどのような気持ちになるのかを考えさせるためです。
子供は,二つの演技を比較することで,代表の子供が演じた行為は,相手(すいか)も自分(かぼちゃ)もうれしい気持ちになるということを実感することができました。
初等教育研究会Autumnでも,役割演技を取り入れた授業を提案します。皆様から忌憚のないご意見をいただけると幸いです。