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2024.08.24
外国語科では、目的を設定した上で「自分の○○を紹介する」や「相手に○○について尋ねる」という言語活動をすることがある思います。
この活動を楽しんで行えるよう、アレンジしてみました。
本実践における言語材料は、自分や相手が「したこと」です。
Ⅰ ウソトーク(Small Talkで実施)
ねらい:「したこと」の言語材料に慣れ親しむ。
相手の話を聞き、していそうなこと・していなそうなことを推測する。
相手によって話す内容を変える。
①昨日「したこと」についてペアの人に紹介する。
その際、1つだけ嘘(していないこと)を入れて話す。
②ペアの人は、相手の話を聞いて嘘だと思ったことを伝える。
③ペアを変えて行う。
実際の様子
聞き手
・相手の話を理解しようとして聞き、どれが嘘かと考える姿が見られました。
・話の内容と、普段の相手の様子や知っていることを結び付けながら、嘘の内容が何か考えていました。
・聞いて終わりではなく、聞いた上で相手のことを考え、自分の考えをもつことができました。
話し手
・嘘を見破られないように話す相手によって内容を変える姿が見られました。
・仲の良い友達とペアになった時に、自分のことをよく知っている相手だからこそすぐに見抜かれてしまうと考えている様子が見られました。
・まだ相手の知らなそうなことを話したり、本当のことを少し変えて話したりと、嘘を見抜かれない工夫をしていました。話す内容の吟味や構成につながります。
◯話し手も、聞き手も、「当たった!」や外れても「本当はどれが嘘だったの?」と、楽しみながら相手と関わり、お互いのことを知り合う姿が見られました。
アレンジ
☆「したこと」に言い慣れてきたら、「It was ~.」と感想を含めた内容にする。
☆嘘(していないこと)の話に、本当に「したこと」を1つ入れるホントークバージョンにも取り組みました。
Ⅱ Fortune Telling Talk(言語活動として実施)
ねらい:相手について知っていることを基に、相手が週末に「したこと」を推測して伝える。
①モデル動画を見せ、場面や状況を理解する。
3人の占い師が、お客さんが週末に「したこと」を的中させていく。
②4人グループになり、お客さん1人と占い師3人の役になる。
③占い師は相手が週末に「したこと」を推測し、「You …」と伝える。
お客はYesやNoに続けて、「したこと」や「感想」を伝える。
占い師「You ate spaghetti.」
お 客「Yes,I ate spaghetti. It was delicious.」
占い師「You went to the park.」
お 客「Yes,I went to the park.. I played soccer.」
占い師「You enjoyed Youtube.」
お 客「No, I enjoyed games. It was exciting.」
④役割を変えて行う。一順したら、グループのメンバーを変える。
お 客
・占い師の話を聞いて理解し、その内容に対して自分が「したこと」や「感想」を伝えていた。
・相手から「自分が何をしていそうだと思われているのか」を知ることを楽しんでいる様子も見られた。
占い師
・相手の「したこと」を推測し、的中させるためのアイデアが3つ挙がった。
A:自分より前の占いの結果を参考にして推測する。
占い師1「You ate bread.」
お 客 「No, I ate noodles. It was good.」
占い師2「You ate udon.」
お 客 「Yes,I ate udon. It was delicious.」
⇒お客さんのYesやNoを基に、相手の「したこと」を推測していた。自分が相手のことをよく知らないとしても、その場で得た情報から推測する姿である。
B:相手との関わりから推測する。
占い師(○○さんは、休み時間によくピアノを弾いているから…)
「You played the piano.」
お 客「Yes, I played the piano. It was fun.」
⇒相手の好み、趣味、性格、普段の様子、できることなどから推測していた。「○○さんは~だから、△△をしたと思う。」と、自分が相手について知っていることなどを基に推測する姿である。
C:多くの人に当てはまりそうなことを推測する。
占い師「You ate rice.」
お 客「Yes,I ate rice. It was good.」
⇒多くの人が週末に一度はすることを推測していた。「ごはんを食べたって言えば大体当たる。」という発言があるなど、的中させることが目的になってしまった面もある。お互いのことを知り合うという目的意識を再認識させる必要があった。
◯様々なアイデアで相手が週末に「したこと」を推測していた。
◯授業者はBの姿を想定していたが、Aの姿もその場で情報を得て考えを構成するよい姿だと感じました。
◯「的中した!」や「おしかった!」など、楽しんで活動に取り組む様子が見られました。
言語活動をアレンジすることで、楽しみながら、相手と外国語によるコミュニケーションを図る子供たちの姿が見られました。